日常の中で発生する急性アルコール中毒による死亡事故、
それを避ける為には異常を感じた時にいかに早く手当が出来るかにかかっています。
極端に言えば、お酒を飲んでいて異常を感じたら救急車を呼ぶのが正しい処置と
言ってしまっても構わないぐらいです。
なにしろ、その判断に人の命が掛かっているのですから。
急性アルコール中毒とはどういう状態?
急性アルコール中毒は血中アルコール濃度が急激に上昇した結果起こる
身体的な障害の事で、一番分かりやすいのは意識を失ってしまう場合でしょう。
その意識を失った状態をお酒に酔って寝てしまったと考えて放置した事で
死亡事故が起こる事が多いと言われています。
意識を失う前のろれつが回らない状態や、まともに歩けない状態も、
既に急性アルコール中毒の症状です。
この状態に陥ったらとりあえずまずは水を飲ませて
血中アルコール濃度を下げる処置をしてください。
但し、意識を失った状態の人に水を飲ませてはいけません。
窒息してしまうからです。
血中アルコール濃度が0.3%を越えた辺りから危険域に差し掛かります。
意識が混濁したり失禁してしまうなど、自分の身体のコントロールを失ってしまうのです。
この血中アルコール濃度はどのくらいのお酒を飲めばどのくらいのパーセントに
なるのかは個人差があるので、単純にお酒の量では考えないようにしましょう。
急性アルコール中毒の危険性
急性アルコール中毒で意識を失って死亡する場合にはいくつかのパターンがあります。
1つは倒れた時に打ちどころが悪かった場合です。
急性アルコール中毒で運動神経が鈍っていて、更に痛覚が麻痺しているので、
衝撃が危険ゾーンに達していても本人が気付かずそのまま家に帰り、
もしくはそのままその場で昏倒し、やがて内出血などで死に至る事があります。
酔って帰宅して様子がおかしい場合には念のため検査をした方が良いでしょう。
何よりまともに動けない人を一人で放置してはいけません。
もう1つが寝た状態で嘔吐をしてその嘔吐で喉が詰まって窒息死する場合です。
急性アルコール中毒で自分の身体のコントロールが出来ない状態で寝てしまった場合、
仰向けに寝かせて、更に顔は横に向けるのが基本です。
そして最後が最も危険な状態で、アルコール濃度が急激に上昇して0.4%を越えてしまうと、
身体の機能が停止してしまう事があります。
つまり心臓や肺が停止してしまうのです。
この状態になったら人工呼吸と心臓マッサージをしつつ救急車を急ぎ呼ぶしかありません。
出来ればこの段階になる前に救急車を呼んだ方が良いのは当然です。
急に眠ってしまっていびきをかいている、失禁した、何度呼んでも応答がないという時は
気恥ずかしいとか大げさなどと思わずに救急車を呼びましょう。
早い判断がその人の命を救います。
日常の中だからこその危険
お酒を飲む席と言うのは人付き合いにおいて、
とても大事な場面である事が多いのですが、
その一方で緊張する席である場合もまた多いと思います。
例えば会社の上司との飲み会とか、大学の先輩との飲み会、
親族の集まりなど、お互いの立場に高低差がある場合が多々あると思います。
そんな場では自分の飲める分量を勧められるままオーバーし、
そのせいで急性アルコール中毒になってしまう事があります。
そのような場面では立場が上の人も下の人もお互いに注意しあい、
事故が起こらないように配慮する必要があります。
個々人のアルコールの分解能力は差があるので、自分が大丈夫だから他人が大丈夫
というのは、全くあてになりません。
実際に多くの人が日常の中で急性アルコール中毒を経験しています。
今日の宴会のお客さん
急性アルコール中毒で
意識無かったから
救急車に運ばれた。
初めて生で見たー。こわかた
変な飲み方ダメ☹☹☹— ハルナ☺︎ (@puuchanlove) November 7, 2015
急性アルコール中毒及び脱水症で泡を吹きながら気絶し救急車で搬送され救急隊にゲロを吐きさきほど目覚め服はゲロまみれ
無駄な出費をたたきだしました pic.twitter.com/jZwoFwYrWo— あいくん (@aikun29tw) November 16, 2015
お酒は毒物であるという事を忘れないようにしましょう。
急性アルコール中毒を避けるお酒の飲み方
急性アルコール中毒を避けるには
短時間で急激にアルコールを摂取しないようにするのが一番です。
お酒を一気飲みしない、時間を掛けて飲む、食事の合間にお酒を飲む、
お酒とお酒の間にコップ一杯の水を挟むなど血中アルコール濃度を上げないように
飲み方の工夫を考えましょう。
そして、お酒をよく飲む場合は肝臓をいたわってあげてください。
サプリを飲んだからといって安心してたくさん飲むのではなく、
ほどほどにしておいてくださいね。
また、立場が上に当たる人は、そういう無理のない飲み方を推奨して、
楽しい飲み会を台無しにしないようにきちんと考える事が大切です。
もし、万が一様子がおかしい人がいたら、絶対に放置せずに様子を見て、
身体機能や意識に問題があるようでしたら救急車を呼ぶ判断を下す事も
きちんと考えておきましょう。
仲間同士でお酒を飲むのは親睦を深める手軽な手段であり、親しい間での飲み会は楽しい物です。
せっかくの楽しい場を台無しにしないように事前に心構えをしておく事が大切です。