紫外線を浴びることにより肌の老化が進むことは、近年ではよく知られています。
肌の老化は、加齢による自然老化は2割程度にすぎず、8割は太陽光線の影響によるといわれています。
太陽光線によってしみ、しわ、たるみなどの老徴が出てくることを、「光老化」といいます。
光老化の現象は、紫外線の種類(UVA・UVB)によって分けられます。
まず、UVBの影響を受けると、
色素細胞メラノサイトが紫外線を吸収する黒っぽい色素「メラニン」をつくり、肌を守ろうとします。
ところが、過剰に日焼けするとメラニンが大量につくられ、排出されず表皮細胞内にたまり、しみの原因となります。
表皮の奥にある真皮では、コラーゲン繊維とエラスチン繊維が張りめぐらされ、ハリや弾力を保っています。
しかし、UVAは表皮を超え、真皮にまで届きます。
そのため、UVAなどを浴び続けると、コラーゲンやエラスチンが変成して本来の機能を失い、
皮下組織の支えも弱くなり、しわ、たるみが生じます。
そして、近年では、近紫外線による皮膚障害も分かってきています。
近紫外線は真皮を超え、皮下組織の筋肉まで届きます。
そのため、たるみの原因になる可能性があります。
目の光老化の原因や症状とは?
光老化は皮膚だけでなく、目にも起こることが知られており、
特に白内障については紫外線の影響が明らかにされています。
白内障は水晶体のレンズのタンパク質が変性して白い濁りを生じ、
視力の低下をもたらす病気で、年齢とともに発症頻度も上がります。
これは、UVBが水晶体内のタンパク質を酸化し変性し、水晶体内の水分量を減少させることが原因です。
白内障の他には、翼状片や加齢黄斑変性症も紫外線が原因です。
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子ども用の紫外線カットレンズもあるようです。
温暖化により有害な紫外線が地表に届きやすくなっている現代には、必要なのかもしれません。
眼科へ行くべき?
白内障は、50歳代で4割〜5割の方にみられるそうです。
眼科では、日常に支障がない程度であれば、点眼薬などの薬剤により、白内障の進行を遅らせます。
しかし、症状や病状を改善したり、視力を回復させることはできません。
白内障が進行して、日常生活で見にくさを感じるようであれば、白内障手術を行います。
ほとんど見えなくなるまで放置すると、手術の危険性も高くなるため、
中等度くらいの白内障の段階で手術を受ける方が良いようです。
目の光老化を予防するためには、サングラスや紫外線カット効果のある眼鏡の着用が効果的です。
ただし、色が付いていれば効果が高いというものではなく、
紫外線遮断効果が確認されているものを選ぶようにしてください。
サンスクリーン効果のあるコンタクトレンズも有効です。
紫外線についてはこちらの記事もご参考に!
光老化啓発プロジェクト委員会で紹介されている光から目を守る方法は?
光老化啓発プロジェクト委員会とは、
一般の方に対し、光老化予防の対策や必要性についての正確な情報を伝えるため、
光老化対策に早期から取り組む皮膚科医を中心に発足された団体です。
紫外線環境保健マニュアル2015(環境省作成)では、以下のような紫外線対策を示しています。
1.紫外線の強い時間帯を避ける
2.日陰を利用する
3.日傘を使う、帽子をかぶる
4.袖や襟のついた衣服で覆う
5.サングラスをかける
6.日焼け止めを使う
特に、光老化を防ぐ最大の対策は、
UVAとUVBの両方にカット効果のある日焼け止めを、日常的に使用することです。
SPFとは、UVBの防御効果を示すもので、
紫外線に当たってから肌が赤くなるまでの時間を何倍遅らせることができるかという意味です。
数字が大きいほど効果が高くなり、SPF50+が最大です。
PAとは、UVAの防御効果を示す表示です。
PA+~PA++++の4段階で表示されています。
日常的には、SPF15以上、PA+以上のものを使用しましょう。
また、少し多めと思う位の量を塗り、汗などで流れたら塗り直しましょう。
こちらは、ラロッシュポゼが紹介する紫外線による肌の老化の進行です。
ちなみに、ラロッシュポゼの日焼け止めは保湿効果が高く、低刺激でおすすめです。
noUV Care White
noUVは、美容クリニックドクター監修の日本人・アジア人向けの日本製の紫外線を防いでくれるサプリメントです。
飲む日焼け止めとも言います(*^^*)
ドクターチームが研究結果から導き出した組合せの成分を配合し
主要成分「PLエキス」は、強烈な紫外線が降り注ぐ熱帯地域の野生植物で、
何世紀にも渡り使用されているシダ植物です。
主要成分「PLエキス」のほか、ビタミンC、ビタミンB、ビタミンE12、
ルテイン、クロセチン、ビタミンD、リコピンに加え、美容成分7種を配合しています。
飲む日焼け止めで目から入る紫外線予防をしましょう。
まとめ
光老化とは、太陽光線によってしみ、しわ、たるみなどの老徴が出てくることをいいます。
光老化は、肌の老化の8割を占めます。
紫外線対策としては、
- 紫外線の強い時間帯を避ける
- 日陰を利用する
- 日傘を使う、帽子をかぶる
- 袖や襟のついた衣服で覆う
- サングラスや眼鏡をかける
- 日焼け止めを使う(UVA、UVB両方に効果のあるもの)
が有効です。
特に目の光老化を防ぐためには、紫外線カット効果のあるサングラスや眼鏡をかけるようにして下さい。
なお、サングラスは表情が読めず、相手にとってはあまり良い印象を持たれません。
サンスクリーン効果のあるコンタクトレンズや、眼鏡の着用がおすすめです。