シミ、そばかすと並んで、多くの女性、時には男性が悩んでいるのが、
青春のシンボルといわれて久しいニキビです。
脂ぎった顔に無数の化膿性の湿疹に覆われ、毎日鏡を見るのが辛い経験を、
ほとんどの人が味わっているのではないでしょうか。
それほどポピュラーで、身近な疾患であるニキビ。
幾星霜の時代を経ても、私たちを相変わらず悩まし続けています。
皮膚科医の診断、民間療法、悩み多き人には何にでもすがりつきたくなる心境、理解できます。
これまでは間違ったスキンケア処理で、症状が悪化してから皮膚科医に相談していたのが、
最近では初期の段階から受診するようになっています。
そこで今回はニキビの実態と最近話題になっているハイドロキノンについて解説します。

ニキビは尋常性挫瘡という、立派な病気です。

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ニキビは細菌感染と思われている方が多いのですが、
実はホルモンの関与が強いため、皮膚感染症の範疇には入りません。
多くは素因や脂漏体質の上に、皮膚の不潔、糖分や脂肪分の過食、
ストレス、化粧品、胃腸障害、機械的な刺激、生理、薬剤などの因子が、増悪、誘因して発症します。
発症の仕方は、皮脂の分泌過剰と毛穴の角化から、
皮脂が毛穴の中にとどまると、そこでにきび菌が繁殖、その結果として炎症が起こります。
身体の部分によって現れ方が異なり、顔、胸、背中の毛包皮脂腺に炎症を起こすと
それが、脂漏、面皰(めんぼう)、丘疹、毛嚢炎、硬結、嚢腫など、
にきびの悪化した段階の症状が見られます。

ニキビの治療。

ニキビの治療に際しては、軽症の場合は、日常生活の改善でよくなりますが、
ほとんどの場合が、規則正しい生活、洗顔、洗髪の励行、不眠やストレスの除去、
化粧の注意、食事、便通の調整でよくなるものです。
中には難治性のものがありますので注意を要します。
その場合は、ニキビは面皰(小さな毛穴)のつまりから発症しますので、
まずは毛穴のつまりをとります。
そして、外用剤(アバダレン、過酸化ベンゾイル)使うのが一般的で
炎症性の皮疹(赤いぶつぶつ、膿疱)には抗生物質の内服薬やローション、クリームを使います。
いずれにしましても、自分勝手な判断はしないで皮膚科医に相談することをお勧めいたします。
ニキビ跡にはいくつかのタイプがあります。

① 赤みが目立つ。

一般的に良く見られるものです。
原因としては炎症の際に増長した毛細血管が治った後も、
そのまま赤みだけが跡として残ってしまったもので一般に良く見られるタイプです。
運動や飲酒などで体温が上昇すると一層赤みが目立つようになります。

② シミが目立つ。

治ったニキビの跡が黒くなるものです。
顎などの顔の下部に良く見られ原因としては、炎症後に血行が悪くなり
色素沈着があるために起こります。

③ 陥没が目立つ。

ニキビ後のもっとも厄介なもので、一般的にクレーターといわれています。
原因としては、炎症が毛穴の周り皮膚まで侵し、皮膚がなくなってしまいます。

④ 盛り上がりが目立つ。

肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)といわれ、ニキビ跡がケロイド状になり、
傷跡が盛り上がります。原因としては、患者さんのケロイドのできやすい体質が関係しています。
ニキビもしっかりとした対策を立てて治療に専念すれば、
満足にはいたりませんが解決をみることができます。
しかしながら、問題はニキビそのものではなくニキビが治った後に、
ニキビ跡が赤みやシミ、クスミとして残ることにあります。
この問題を解消するのがハイドロキノンなのです。
最近、流行しているハイドロキノンって、ニキビ跡にも効果があるの?
肌の白さは女性の永遠の願望。そこに登場したのがハイドロキノンです。
ニキビ跡の色素沈着については、皮膚科で施療されているレーザー治療、
ケミカルピーリング、コラーゲン、ビタミンC誘導体などの使用も有効ですが、
美白剤として脚光を浴びているハイドロキノンは、シミ、ソバカスだけではなく、
ニキビ跡にも効果があると多くの女性が注目をしています。
そこでハイドロキノンについて詳述してみましょう。

ハイドロキノンって、何?

ハイドロキノンは植物由来のアルブチンの一種で、
ニキビ跡の色素沈着を取り除くわけですが、その仕組みはどのようになっているのかというと
まず、①メラニン色素はチロシナーゼという酵素が合成するのですが、
ハイドロキノンはチロシナーゼの働きを抑え、メラニン色素を作りにくくします。
②と同時に、すでに顔表面にあるメラニン色素を薄くするだけでなく、
シミができないような働きをします。
つまり、メラニン色素にダイレクトに作用するので、ニキビ跡のシミやクスミに対して、
色素沈着改善効果が期待されますし、実際に多くの皮膚科医が処方しています。

ハイドロキノンは効果が高いだけに副作用も当然あります。

医師の指示を受けて、しっかりと用法管理ができれば副作用は気にしなくてもいいのですが、
指示を逸脱するような量の使用とか、ハイドロキノンの濃度を間違えたりすると、
思わぬかぶれや赤み、ヒリヒリとした痛み、肌の硬化、
それに白斑が起こり、色素が脱抜することがあります。
さらに、紫外線の影響で色素沈着が発症することもありうるので
できるだけ日焼けを回避し、一方で保湿に注意をします。
赤みやヒリヒリした痛み、かぶれは、ハイドロキノンが作用していると考えますが
一度中断して様子を見ることも大事です。
美白剤ということでハイドロキノンを捉えていますが、
量によっては美白の領域を超えて、漂白剤的にもなりうるので、
くれぐれも使用に際しては注意を要します。

ハイドロキノンは医薬品、医薬部外品(化粧品)にも使われています。

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そもそもハイドロキノンは、医師の指示がない限り使うことができませんでしたが、
安全性の問題がクリアされ、美白化粧品などの医薬部外品にも使われるようになりました。

実際の化粧品の濃度は2%以下が多いのですが、
濃度をあげると効果が大きい割りには
当然のことながら副作用もでてきますので、トラブルが生じることもあります。
いずれにしても、医師のチェックを受けた上で、適切な使用をすれば
あなたの期待に応えられるような結果が得られるでしょう。

そのためにも、生活習慣には気配りが大事です。